姿勢を評価する時に左右差をみると思います。
例えば、右肩の位置に比べて左肩位置が低いなど。
治療院に行くとこの左右差を指摘されて歪みだと言って、普通は左右差を正そうと矯正すると思います。
しかし、人は生まれながらに左右対称ではありません。
身体の中にある内臓は位置も違えば個数も違います。
わかりやすい例では、利き手や利き目などもあります。
これら挙げればたくさんあります。
よーく人の身体を見てみると左右差は健康な人にも普通にあります。
だから人は元々、左右対称ではなく左右非対称(アシンメトリー)なのです。
なのに多くの治療は左右対称にすることが正しいとして対称になるようにアプローチします。
本当に見た目を対称することが良いのでしょうか?
まず、人の身体をみるときに非対称性の傾向も考慮しなければなりません。
何も見た目に左右非対称だからといって歪みだと決めつけるのはいけません。
非対称でも円滑に機能していて、全体と調和できていればいいのです。
せっかく調和しているのに、見た目だけ揃えると機能低下を起こして調和が崩れてしまうこともあります。
だから、構造面だけでなく機能面もしっかりみる必要があります。
非対称でも円滑に効率よく動いていれば、なんら問題ないと思います。
それよりも、ひとつの指標に全てを当てはめるような治療の方が問題かもしれません。
左右差があってもまずは機能的に問題がないか、そして全体として円滑に効率よく働いているかを調べることが重要です。
この話を聞いて「そんなわけない!左右対称だ!」と思うあなたは一度、自分の顔や体を鏡でよーく見て下さい。
左右で違うところがたくさん出てきますから。
人ってそんなにきっちりした生き物ではありません。
もっといい加減です。
でもその良い加減が全体を上手く調和させて生きる力を生み出しているわけです。
おわり、、、