振り返るとたくさんの患者さんの施術をさせていただきました。
いろんな職業の方がいて、それぞれ職業柄なのか似た症状で悩んでいたり、カラダが特徴的だったりと共通点を見つけては興味深く調べていました。
反対に親子や兄弟で生活を共にしていても全くカラダは違っていたりもしました。
教科書には絶対に載っていない事実がそこにはありました。
今後も事実を丁寧に解釈していきたいと思います。
最近は知識の乱雑のせいなのか、体の仕組みについて勘違いされているなぁ〜ということが気になります。
そもそも人間の体には本来備わっている健康に保とうとする自然な力を持っています。
クシャミや咳(せき)なんかも体の中に不要なものを体の外に出して健康を保つための立派な自然の力です。
つまり体は変化に対処している状態なのです。
しかし、多くの方はそこを勘違いしています。
少しクシャミや咳(せき)などが続くと、その現象だけを見て異常だと考えてしまっています。
熱なんかもそうで、熱が出ることじたいを悪いと思ってしまっていますが、それは誤りです。
そもそも何故、熱が出るのか?
それは体の中に入ってきた菌やウイルスを体内でそれ以上繁殖させないために行っている作業であり、健康を保つためです。
他にも悪い物を食べて嘔吐することがありますが、これも嘔吐じたいが悪いわけではありません。
嘔吐するということは胃袋が体に合わない物を捨てようとする反応です。
これらは全て体が健康に保とうとする自然の力によるものです。
そのことを勘違いしていると、すべての現象を止めようと薬などに頼ってしまいます。
頼ること全てを悪いとは言いませんが、頼りすぎると体は丈夫になりません。
体の健康に保とうとする自然な力によって乗り越えたとき、体は丈夫になります。
体を整えて丈夫にしていると風邪も引かない体になるのかとおっしゃる方がいますが、それは間違いです。
体を健康に保っていても風邪も引きますし、熱も出ます。
「なんや〜意味ないやん!」とお思いになったかもしれませんが、重要なのはそこではありません。
風邪や熱は体を健康に保つための大事な体の働きです。
それよりも重要なのは経過です。
体が丈夫だと治っていく経過が早く、スっと良くなります。
反対に丈夫でない不健康な人は経過が長期間続いてしまい中々治らないことになります。
よく、「私は風邪も引いたことがない!」と自慢される方がいますが自慢できることではありません。
風邪も引かず熱も出ない人に限って突然重い病気になったり、倒れてしまう人がいます。
本当に健康な人は時々、風邪も引くし、熱も出るけど直ぐに経過して良くなってしまうのです。
だから体が反応しないことは自慢することではなく、体が鈍って鈍感になっている証拠なわけです。
体が丈夫になるということは、体が敏感反応できる状態です。
健康を保とうとする自然な力は誰にでも始めから備わっている最強の武器であり、防具です。
それを『磨くか、錆びさせるか』はアナタしだいです。
健康を保ちたいなら磨きましょう。
磨くにはまず体の歪みをとって整えることです。
そうすることで体は丈夫になっていきます。
体が鈍って鈍感な状態ならまずは体を整えることです。
そうすれば、体の反応は鋭くなり、体内で健康に保つための作業を乗り越えて、体は丈夫になっていきます。
じゃあ、治療家である私がアナタに何ができるのか?
Q、菌やウイルスを倒して病気を治してくれる?
A、違います。
Q、健康になるための自己治癒力を与えてくれる?
A、それも違います。自己治癒力はもともと誰にでも備わっているものです。
Q、体を鍛えて丈夫にしてくれる?
A、違います。
Q、わかりません。教えて!
A、お教えします。治療家である私がアナタにできることは自己治癒力が滞ってしまっている歪みを取って体を整え、自己治癒力が十分に発揮できる状態にすることです。そうすれば体は鋭くなって丈夫になります。
私たち治療家は病気のウイルスや菌などを直接治しているわけではありません。
それは医師の仕事ですし、専門外です。
医師は悪いウイルスや菌などに目を向けますが、私たち治療家は人の体に目を向けます。
人の体がもつ自然の力をいかに引き出して発揮できるようにするかです。
それが本来の目的だと考えています。
そうは言っても体を整えると、健康になってスッと症状がなくなってしまうと、治してくれたと思ってしまうかもしれませんが、基本的には自分で治しています。
だからもっと自分の体を信じてあげても良いと思います。
思ってるよりも凄い力がアナタにも備わっているのですから。
おしまい、、、